「努力は必ず報われる」—この言葉に励まされ、今日も多くの受験生が机に向かっています。けれども、現実の受験の世界では、努力をすれば必ず第一志望に合格できるわけではありません。
私も東大合格を目指した受験生の親として、現役、浪人、再浪人という選択肢と常に向き合ってきました。「志望校を変えるかどうか」の選択は、想像以上に重く、勇気を要するものです。
どこで判断すべきか?志望校を下げるタイミング
志望校を変える判断は、受験生本人にとっても、その家族にとっても、大きな決断です。よくある問いは、「志望校を下げる判断はいつするべきか?」というものです。
【現役時】
現役時点では「とりあえずチャレンジしてみよう」と第一志望を貫く人が多いでしょう。まだ可能性が未知数で、伸びしろがあると信じられる時期です。模試でE判定が続いていても、「本番までに逆転できるかも」と信じて突き進む人も少なくありません。
【一浪時】
一浪になると、少し視界がクリアになります。現役時代の失敗を分析し、戦略を練り直す時期。ここで志望校を維持するか、現実的なラインに変更するかが、一つの分岐点になります。前年と同じようにE判定が続くなら、ここで選択肢を広げることを考えるべきかもしれません。
【二浪以上】
二浪以上になると、「時間との戦い」や「精神的な限界」が見えてきます。受験に人生のすべてを費やすリスクも見えてきます。志望校を下げるという選択が、後退ではなく前進のための判断となる場合も多いです。
志望校を貫くことのメリットとデメリット
メリット
- 高い目標に向かって努力することで、自分の限界を引き上げることができる
- 最終的に合格したときの達成感が大きく、その後の自信につながる
- 「あのとき逃げなかった」という経験が人生の支えになる
デメリット
- 合格できなかった場合、心のダメージが大きい
- 浪人期間が長引くことで精神的・経済的負担が増す
- 他の選択肢を探る時間がなくなり、視野が狭まる
志望校を下げることのメリットとデメリット
メリット
- 合格の可能性が高まり、受験後の見通しが立ちやすい
- 自信を取り戻し、前向きな気持ちで大学生活に入れる
- 結果的に、適した環境で自分らしく学べることも多い
デメリット
- モチベーションが下がり、勉強の集中力を失うことがある
- 周囲の期待や比較に悩み、自分を責めてしまう
- 「あのときもっと頑張っていれば…」と後悔する可能性
モチベーションの落とし穴「下げたのに落ちた」リスク
志望校を下げたにもかかわらず、その学校にも合格できなかったという話を聞いたことがあるでしょう。これは、「もう後がない」という焦りから、気持ちが空回りし、冷静な勉強ができなくなってしまう場合が多いからです。
「どうせ滑り止めだし」という油断や、「第一志望じゃないから気が乗らない」という感情も絡んできます。
でも、実はここが大切な分岐点です。志望校を下げたからといって、自分の価値が下がったわけではありません。むしろ、「自分の今の実力と現実を受け入れて、新たな選択をした」その決断にこそ、真の勇気があるのです。
志望校を変えることは「逃げ」じゃない
「志望校を変えるなんて、逃げではないか」と感じる人もいるでしょう。けれど、合格できなかった場合の精神的な打撃は、時にその後の人生に大きな影響を与えることもあります。
人生は、大学合格がゴールではありません。あくまでスタート地点です。第一志望にこだわるあまり、長い時間をかけて浪人を重ね、自信を失ってしまうよりも、自分に合った場所で実力を伸ばしていくという道もあるのです。
実際、東大合格者の中には、途中で他大学を目指しながらも、再挑戦して合格をつかんだ人もいます。また、第一志望ではなかった大学でのびのびと力を発揮し、人生を切り開いた人も数多くいます。
親として、子どもに伝えたいこと
もしもあなたが親なら、「第一志望じゃなくても、自分の努力は意味がある」ということをぜひ伝えてあげてください。
私自身、息子の受験を通して学んだのは、「子どもを信じること」でした。成績の上下に一喜一憂せず、模試の判定に心を乱されず、ただ静かに、彼の選択と努力を信じること。
結果として東大に合格しましたが、それがすべてではありません。もし違う道を選んでいたとしても、その道でどう生きていくかが大切だと思えるようになりました。
最後に—変える勇気、貫く勇気
「志望校を変える勇気」も、「志望校を貫く勇気」も、どちらも尊いものです。
大事なのは、「どうしてその選択をしたのか」「その選択に納得できるか」です。
努力は、志望校に合格するためだけのものではありません。努力する過程で身につけた知識、考える力、諦めない気持ち、そして自分を見つめ直す時間—すべてが人生の糧になります。
受験はゴールではなく、通過点。どの道を選んでも、その先に広がる世界は無限です。
だからこそ、どんな選択をしても、自分を誇ってください。選んだ道を正解にするのは、これからのあなた自身です。
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