大阪・関西万博を支える東大出身のプロデューサーたち ― 未来をデザインする知の力

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2025年9月現在、開催されている大阪・関西万博。
「予算や運営に課題がある」といった批判的な意見も耳にしますが、実際に会場を訪れると、未来への希望を感じさせる展示や、世界最先端の技術を体験できる空間が広がっています。私自身も「行ってよかった」「また来たい」と素直に思える内容でした。

その中心を担っているのが、10名のテーマ事業プロデューサー。なかでも、東京大学や東京大学大学院出身の著名人が3名参加しており、会場のデザインや展示に大きな影響を与えています。未来を形作る彼らの取り組みを、具体的な展示とともにご紹介します。


1. 会場デザインプロデューサー 藤本壮介氏(ふじもと そうすけ氏)

  • 職業:建築家
  • 生年:1971年 北海道生まれ
  • 学歴東京大学工学部建築学科卒業

藤本壮介氏は、世界的に評価される建築家であり、万博会場全体の「デザインの統括」を担当しています。彼が描いたのは「命の輝き:いのちを未来につなぐ」を象徴するような有機的な会場デザインです。

万博での具体的な展示

  • リング型の大屋根「リング」
     会場のシンボルとなる直径約600mの巨大なリング状の大屋根。未来の都市を象徴するようなスケール感で、パビリオンを包み込む構造になっています。木材を使った自然との調和を意識したデザインは、建築と環境の共生を体感できます。
  • 自然との調和を体感できる広場
     リングの内側は広大な広場になっており、芝生や水辺が整備され、人が自然と共に過ごせる空間としてデザインされています。

藤本氏の設計思想は「未来社会は、人と自然の関係性をいかに取り戻すか」という問いかけを来場者に投げかけています。


2. メディアアーティスト 落合陽一氏(おちあい よういち氏)

  • 職業:メディアアーティスト、研究者
  • 生年:1987年生まれ
  • 学歴東京大学大学院学際情報学府 博士課程修了

「現代の魔法使い」と呼ばれる落合陽一氏は、最先端のデジタル技術を駆使した展示を通じて、「人とテクノロジーが共生する未来像」を提示しています。

万博での具体的な展示

  • 浮遊する光と音のインスタレーション
     落合陽一氏がプロデュースする大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンは「null²(ヌルヌル)」で、テーマは「いのちを磨く」です。自然と人工物、身体と情報空間が融合するデジタルネイチャーを体験できる場所であり、変形しながら風景を歪める「彫刻的建築」と、鏡面材によって構成される「鏡の迷宮」が特徴です。落合氏が得意とする「光と音」を組み合わせた体験型アートが展開され、まるで未来の自然現象を再構築したかのような空間で、訪れる人は「デジタルネイチャー」の世界に浸ることができます。
  • 触覚を伴うデジタル体験
     映像や音響に加え、触覚を刺激するデバイスを用いた展示もあり、人間の五感とデジタルが融合する「未来のインターフェース」に触れることができます。

落合氏の展示は、単に美しいだけでなく「未来の暮らし方」「人間拡張の可能性」を体感できる仕掛けがある点が特徴です。


3. 医療データサイエンティスト 宮田裕章氏(みやた ひろあき氏)

  • 職業:慶應義塾大学 医学部教授、大阪大学 招へい教授
  • 生年:1978年生まれ
  • 学歴東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 修士課程修了、保健学博士

宮田裕章氏がプロデュースする大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンは「Better Co-Being」です。

パビリオンの名称「Better Co-Being」は、つながりのなかで共に生きる「未来への共鳴」を意味しています。デジタルによってつながりが可視化され、サステナビリティという概念が個々人の行動に強い影響力を持つようになりました。一方で、デジタルは一人ひとりに寄り添うツールとしても力を発揮します。一人ひとりの多様な豊かさと、未来への持続可能性の間で調和を取りながら歩み、共に考えるものの見方を「Better Co-Being」と呼びます。

万博での具体的な展示

・Better Co-Being の舞台は、万博会場中央にある「静けさの森」の一角にある屋外型パビリオンです。

ふしぎな石ころ「echorb (エコーブ)」は、 特殊な振動により脳に錯覚を与える3Dハプティクス技術を搭載しており、ふしぎな触感・手ごたえ感で来場者を共鳴体験に導きます。また鼓動センサとの連携により来場者それぞれの鼓動を自分の石ころに宿し、自分のいのちを手のひらに感じながらパビリオンを巡ります。

その日出会った来場者同士がつながり、共に世界に向き合うことで、より良い未来を描きます。そこに集った人々や植物、自然、そうした世界とのつながりを感じながら、ともに虹を創るという体験が骨格となるパビリオンです。


東大出身者が描く未来の万博

この3名に共通するのは、「学問を社会に還元する姿勢」です。

  • 藤本氏は、建築を通じて「人と自然の共生」
  • 落合氏は、アートとテクノロジーを通じて「人と機械の融合」
  • 宮田氏は、人々や植物、自然、世界とのつながり

いずれも、東京大学・東京大学院で培った知見を土台にしつつ、社会に新しいビジョンを示しています。


まとめ ― 万博から見える「未来社会」

大阪・関西万博は、単なる国際イベントではなく、未来社会の実験場です。そこに東大出身の3名が深く関わっていることは、未来を目指す若い世代にとって大きな希望となるでしょう。

実際に会場に足を運べば、彼らが描く未来を五感で体験できます。
「建築に包まれ、デジタルと触れ合い、人や自然とのつながりを考える」――それは教科書や研究室では味わえない、生きた学びです。

東大を目指す人、未来を切り開きたいと願う人にこそ、ぜひ大阪・関西万博を訪れてほしいと思います。


高校講座①
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