東京大学の英語リスニングは、共通テストとは一味違う「高度な理解力と集中力」が求められる試験です。
「単語はわかるのに、何を言っているのかついていけない」「音が早すぎて頭が真っ白になる」――そう感じる受験生も多いでしょう。
さらにやっかいなのが、「教室ごとの音響の差」。
実際の受験者からは、「スピーカーの音がこもって聞こえた」「反響して聞き取りづらかった」という声がよく聞かれます。
この記事では、東大英語リスニングの特徴と効果的な勉強法、そして「どんな環境でも聞き取れる耳」をつくる訓練法まで、徹底的に解説します。
東大英語リスニングの特徴
1. スピードが速い
ネイティブスピーカーが自然なスピードで話すため、共通テストよりも速く感じます。
特に、講義形式の音声では、情報量が多く、一文一文を正確に理解する力が問われます。
2. 設問形式が多様
・講義を聞いて内容を要約する
・意見の違いを聞き取る
・複数人の会話の流れを把握する
など、単語を拾うだけでは対応できません。論理の流れを追う力が必要です。
3. 音声は2回流れるが、油断は禁物
東大のリスニングでは、音声が2回流れます。
ただし、「1回目で全体の流れをつかみ、2回目で細部を確認する」ほど余裕を持つのは難しい構成です。
1回目から集中して「要点をつかむ耳」を鍛えておきましょう。
リスニング力を上げる勉強法
1. シャドーイング ―「音を再現できる耳」をつくる
音声を聞きながら、ほぼ同時に発音をまねる練習法です。
「音のつながり(リエゾン)」や「弱音化」に慣れ、実際のスピードに対応できるようになります。
おすすめ教材:
- 『NHK World English』(無料でニュース音声が聞ける)
- 『TED Talks』(スクリプト付きで練習可)
- 『東大英語リスニング(過去問・模試)』
やり方:
- スクリプトを見ながら発音を確認
- 慣れたらスクリプトなしでシャドーイング
- 自分の音声を録音して比較
2. ディクテーション ―「聞き取れない部分」を明確にする
短い音声を聞いて、聞こえた通りに書き取る練習です。
自分の弱点(聞き逃しやすい音)を可視化できます。
手順:
- 10〜15秒の音声を再生
- 聞こえた部分をすべて書き取る
- スクリプトと照らして確認
- 同じ音声を繰り返して精度を上げる
おすすめ教材:
- 『CNN English Express』
- 『VOA Learning English』
- 東大の過去問音声
3. 精聴と多聴を組み合わせる
東大リスニングでは「内容理解」と「スピード対応」の両方が必要です。
そこで、精聴(じっくり聞く)と多聴(量をこなす)の両立が鍵となります。
- 精聴では:文構造・発音・語彙を分析
- 多聴では:細かいミスを気にせず英語のリズムに慣れる
おすすめの割合は「精聴2:多聴3」。
週に1〜2回、過去問で実戦形式の練習も取り入れましょう。
東大英語リスニングに役立つ教材まとめ
| 教材名 | 特徴 | 難易度 |
|---|---|---|
| 東大英語リスニング(河合塾) | 実際の過去問形式で練習できる | ★★★★★ |
| NHK World English | 無料・ニュース英語中心 | ★★★☆☆ |
| TED Talks | 論理的内容が多く東大に最適 | ★★★★☆ |
| VOA Learning English | ゆっくり話す音声で基礎固め | ★★☆☆☆ |
| 英検準1級・1級リスニング問題集 | 内容・構成ともに近い | ★★★★☆ |
「教室によって聞き取りづらい」問題への対策
実際の東大入試では、会場ごとの音響の差が受験生を悩ませています。
「スピーカーの音がモゴモゴしていた」
「反響してセリフが二重に聞こえた」
「前方の席と後方の席で音量差があった」
これは運の要素もありますが、環境への耐性を高める訓練をしておけば、本番の差を最小限にできます。
音質が悪い環境に強くなるための訓練法
1. 雑音の中で聞く練習
完全な静寂でしか勉強していないと、本番で戸惑います。
日常の中でも、環境音がある状態での学習を取り入れましょう。
例:
- カフェや図書館のざわめきの中で聞く
- スマホのスピーカーで再生(イヤホンを使わない)
- YouTubeなどで「ambient noise(環境音)」を流しながら練習
多少の雑音の中でも内容を把握する力が鍛えられます。
2. 反響音を再現して慣れる
浴室や廊下など、音が反響する場所でリスニングを試してみましょう。
「モゴモゴしても焦らず要点をつかむ」練習を重ねることで、実際の会場でも冷静に対処できます。
3. 1回目・2回目の聞き方を意識した練習
2回流れるとはいえ、1回目と2回目で聞く目的を明確にすることが大切です。
- 1回目:全体の流れ、登場人物、トピックを把握
- 2回目:設問に対応する情報(数字・意見・根拠)を重点的に聞く
普段の練習でも、同じ音声を2回流してこの意識づけを徹底しましょう。
本番当日の心構え
1. 音量チェックで遠慮しない
試験前の音量確認では、「聞き取りづらい」と感じたら迷わず挙手してください。
東大側はそのために確認時間を設けています。
2. 1回目で焦らない、2回目で冷静に補う
1回目で聞き逃しても焦らず、2回目で冷静に聞き直すこと。
パニックになると、2回目のチャンスも生かせません。
練習時から「1回目で要点、2回目で精度」というリズムを習慣にしておくと安心です。
3. 耳と脳のウォームアップをしておく
試験当日は、会場に着いたら短めの音声(1〜2分)を聞いて英語脳を起こすようにしましょう。
前夜の大音量リスニングやカフェイン過剰摂取は避け、耳の疲れを残さないことも大切です。
まとめ:東大リスニングは「耳+理解力+対応力」で攻略せよ
東大英語のリスニングは、音声が2回流れるとはいえ、内容理解の深さと集中力が問われます。
✅ シャドーイングで「音の感覚」を鍛える
✅ ディクテーションで「弱点」を分析
✅ 雑音・反響下で「どんな環境にも動じない耳」を育てる
✅ 1回目と2回目の聞き方を意識して戦略的に聞く
この4つを徹底すれば、本番のどんな教室でも落ち着いて対応できます。

