こんにちは。今回は、「志望校決定のタイミング」と「偏差値だけでは測れない大学受験の現実」についてお話しします。これから受験を迎える皆さんや、そのご家族にとって、志望校の選び方は非常に重要なテーマだと思います。東大合格を目指す中で私たちが実感した、志望校決定の本当の意味について、具体的な事例も交えながらお伝えしていきます。
偏差値が高ければ、どこでも合格できる?
「この子は偏差値70あるから、どこでも合格できるでしょ?」
こういった言葉を耳にすることは少なくありません。しかし、これは大きな誤解です。
大学受験は、単なる学力の勝負ではなく、「その大学の試験にどれだけ最適化された準備ができているか」が重要です。つまり、「その大学のルールをどれだけ理解しているか」が勝敗を分けるのです。
たとえば、東大志望の受験生が、途中で京大志望に切り替えるとしましょう。確かに偏差値的には両校は最難関同士で並んでいます。しかし、東大と京大では、出題傾向も科目構成もまったく異なります。東大は国語の記述が非常に重視されるのに対し、京大は数学や理科での自由記述力が問われます。過去問の傾向や配点、求められる思考の深さにも差があり、対策の方向性は全く違うのです。
偏差値が下の大学に変えても、合格が保証されるわけではない
「志望校の偏差値を少し下げれば、楽に合格できるのでは?」と考える人も多いでしょう。しかし、これもまた落とし穴です。
たとえば、東大を目指していた受験生が、模試の判定が思わしくなかったために「安全圏」とされる医学部を志望校に選び直したとします。偏差値的には医学部のほうが少し下に見えるかもしれませんが、医学部入試には医学部入試の難しさがあります。特に地方の国公立医学部では、英語・数学・理科に非常に高い精度が求められ、また面接や小論文も重要視される場合があります。東大型の記述対策ばかりをしてきた受験生にとっては、不慣れな出題形式が足を引っ張ることもあります。
逆のケースも同じです。医学部志望の受験生が、東大受験をしようとしても、そもそも科目構成や出題傾向が合っていなければ通用しません。
志望校対策の時間がアドバンテージになる
一方で、現時点では志望校の偏差値に届いていなくても、志望校を早期に決定し、長い時間をかけてその大学に最適化された対策をしていけば、ライバルに対して大きなアドバンテージを持つことができます。
これは、ゲームのルールを知らない人と、熟知している人が勝負するようなものです。どんなに能力があっても、ルールを知らなければ勝負に勝つのは難しい。逆に、ルールを理解し、それに則った戦略を立てて準備していれば、多少能力に劣っていても勝機は十分にあります。
受験もまったく同じです。だからこそ、偏差値という「表面的な数字」だけで志望校を判断してはいけません。
志望校を早く決めることが成功の鍵
ここまで述べてきたことをまとめると、結論はとてもシンプルです。
志望校はできるだけ早く決め、その大学に特化した対策を始めること。
志望校の過去問を分析し、その傾向にあわせた学習を続けることで、「この大学に合格するための力」が着実に身についていきます。結果として、模試の判定が最初はE判定でも、本番で逆転合格することは現実に起こります。
一方、受験直前になってから志望校を変更すると、偏差値を下げた場合でも油断は禁物です。傾向の違いや必要な対策のズレが、合格を遠ざける原因になります。
実際に息子の学校にも、もう一人東大を受験した子がいました。息子は高校2年の夏から、東大受験に特化した勉強を始めていましたが、その子は高校3年の春に京大志望から東大志望に変更しました。東大受験対策を始めるのが、息子より半年遅れてしまったのです。
模試の偏差値は、息子と変わらない程度。模試によっては息子より点数が高いこともありました。でも、彼は東大に合格することができませんでした…。
最後に:受験は「情報戦」
受験というのは、単なる学力の勝負ではなく、「情報」と「戦略」の勝負でもあります。どの大学が、どんな試験をしてくるのか。その大学では、どんな力を求めているのか。その情報をいかに早く掴み、実行に移せるかが、合否を分けるのです。
志望校決定は、早ければ早いほどいい。模試の偏差値や周囲の声に惑わされず、自分が本当に行きたい大学を見つけてください。そして、その大学の「ルール」に最適化された学習を、今すぐに始めてください。
受験は、ルールを知っている人が勝つゲームです。偏差値に一喜一憂せず、「志望校に特化した学習」で勝負をかけましょう。
これから受験を迎える皆さんの健闘を心から祈っています!
志望校の合格レベルに達しない時、どう判断するか。



