こんにちは。今回は東京大学の受験を考える理系受験生にとって、よくある悩みのひとつである「理一(理科一類)と理二(理科二類)のどちらを受けるべきか?」について、詳しく解説します。
私も息子も東大を受験する前、この選択には頭を悩ませました。学力、志望進路、将来像…。さまざまな要素を考慮する必要があります。この記事では、両科類の違い、進学振分制度、倍率の傾向、選択可能な学科のルールなどを踏まえ、「どちらを選ぶべきか」について丁寧にお伝えします。
そもそも理一・理二とは?
東京大学の理系入試は以下の3つの科類に分かれています。
- 理科一類(理一):主に工学部・理学部志望者向け
- 理科二類(理二):主に農学部・薬学部・理学部志望者向け
- 理科三類(理三):医学部医学科志望者向け(最難関)
今回注目するのは、理一と理二。違いをひとことで言えば「入学時点での進路志向」ですが、実際には進振りでの選択肢の広さや制限など、考慮すべきポイントがいくつもあります。
理一の特徴
主な進学先
- 工学部(機械・電気・情報・建築・航空宇宙など)
- 理学部(物理・化学・数学など)
雰囲気と学生層
理一は東大理系の中でも最多人数を誇る“王道科類”で、数学・物理が得意な学生が多く、将来はエンジニアや研究職、データサイエンティストなどを目指す傾向があります。
特に情報工学や建築、航空宇宙など人気学科を目指す学生が多いため、進振りの競争が激しいのも特徴です。
理二の特徴
主な進学先
- 農学部(応用生命工学、環境資源科学など)
- 薬学部(薬学科・創薬科学科)
- 理学部(生物学系)
雰囲気と学生層
理二は生物・化学を得意とする学生が多く、生命科学や薬学、環境分野に関心のある人が目立ちます。進振りでも理一ほどの激戦にはなりづらいことが一般的です。
理一と理二の「進振り」ルールと違い
東大では2年終了時に進学振り分け制度(進振り)によって学部・学科を選びますが、この制度には「どの科類からどこへ行けるか」という明確なルールがあります。
理一の方が選択肢が広い
理一からは以下のような進学先が可能です(成績次第ですが)
- 工学部全学科(航空宇宙、情報工学など)
- 理学部(物理、化学、数学)
- 一部農学部や薬学部
理一は、ほぼ全ての工学系学科の“正門”となっており、進振り時の選択肢が最も広い科類です。進学の自由度を重視するなら理一に軍配が上がります。
理二からは進めない学科がある
理二からの進学にも一定の制限があります。
- 航空宇宙工学科には理一からのみ進学可能
- 一部の工学系学科(機械工学など)も理一の方が有利
- 理二から薬学部薬学科(6年制)への進学は可能
医学部医学科はへは、全科類枠(全ての科類、文系からでも進学可)か指定科類枠(理科二類のみ)を使用して進学可能ですが、非常に高い進振り点が必要になるため、あまり現実的ではないです。理二には指定科類枠があるため、他の科類枠から行くよりは行きやすいですが、それでも非常に高い進振り点が必要です。東大の学生の中でトップの成績になる気持ちで取り組まないといけません。
入試難易度と合格最低点の実情
ここで重要な事実をひとつ。
理一の合格最低点は理二より高いことが多い
過去の入試データを見ても、理一の方が平均で数点〜十数点高い合格最低点を要求される傾向があります。
このため、
「理一を受けて不合格。でも理二を受けていれば合格していたかもしれない。」
というケースも実際に少なくありません。
受験は一発勝負です。得点力や自信に応じて、合格可能性も含めて科類を選ぶことは非常に重要です。
入試科目の傾向
- 理一:数学・物理に強い学生が有利
- 理二:生物・化学に強い学生が有利
ただし、東大の入試問題は理系のどの科類も共通。したがって、得意科目のバランスで“相性の良い科類”を選ぶのが得策です。
東大生のリアルな声
「理一にこだわりすぎて落ちた。理二を選んでいれば現役合格していたのに。」
「理二に入ったけど、航空宇宙に行けないと知って驚いた。」
「進振りで農学部に行きたくなったけど、理一からでも行けた。こうした声からもわかるように、入学後の自由度と合格の可能性はトレードオフ。だからこそ、科類選択は非常に重要です。
理一・理二、迷ったときの最終判断
理一を選ぶべき人
- 数学・物理に絶対的自信がある
- 工学系(情報、建築、航空宇宙など)に進みたい
- 進振りで幅広い選択肢を持っておきたい
- 競争に打ち勝つ覚悟がある
理二を選ぶべき人
- 生物・化学が得意
- 薬学部や農学部志望
- 合格可能性を上げたい
まとめ:ゴールは合格後の学びにある
「どっちが格上?」ではなく、「自分にとってどちらが勝てる土俵か?」を考えることが、東大合格への第一歩です。
そして、入学後にどんな分野で力を伸ばし、どのような人生を描くか。合格後のビジョンを明確にすることで、自分に合った科類選びができるはずです。
迷ったときは、ぜひこの記事を参考にして、自分の未来につながる選択をしてください。
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